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Radeon RX 6000シリーズ ラインナップ妄想 2021年11月21日版
u/cyatarow

更新内容: RX 6500(XT)以下について、新情報を追記し、既存情報を改訂
デスクトップ向け:
GPUコア Radeon CU バス幅 Inf.C. VRAM TBP MSRP
(四捨五入)
性能から見た
適正価格(税込)
競合GeForce
Navi 21 XTXH RX 6900 XT [水冷/LC] 80 256-bit 128 MB 16 GB 330 W $ ???? 13.0万~ 円 RTX 3090
XTX RX 6900 XT [空冷] 300 W $ 1000 12.0万~14.0万 円
XT RX 6800 XT 72 256-bit 128 MB 16 GB 300 W $ 650 8.0万~9.5万 円 RTX 3080
XL RX 6800 60 256-bit 128 MB 16 GB 250 W $ 580 7.2万~8.5万 円 RTX 3070
Navi 22 XT RX 6700 XT 40 192-bit 96 MB 12 GB 230 W $ 480 6.0万~7.0万 円 RTX 3060 Ti
XTLH? 200 W?
Navi 23 XT RX 6600 XT 32 128-bit 32 MB 8 GB 160 W $ 380 4.8万~5.8万 円 RTX 3060
XL RX 6600 28 128-bit 32 MB 8 GB 132 W $ 330 4.0万~5.0万 円 (本来なら)RTX 3050 Ti
ここまで登場済
Navi 24 XT RX 6500 XT 16 64-bit 16 MB 4 GB 90~100 W $ 240 2.4万~3.0万 円 RTX 3050
XL RX 6400 8~12 64-bit 16 MB 4 GB 60~75 W $ 150 1.5万~1.9万 円 RT 3030?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
Navi 22 XL RX 6700 開発中止の可能性が非常に高い

ノートPC向け(すべて発表済み):
GPUコア Radeon CU バス幅 Inf.C. VRAM TBP 競合GeForce
Navi 22 XTM? RX 6800M 40 192-bit 96 MB 12 GB 145 W以上 RTX 3080(ノートPC用)
XLM? RX 6700M 36 160-bit 80 MB 10 GB 80~135 W RTX 3070(ノートPC用)
Navi 23 XLM? RX 6600M 28 128-bit 32 MB 8 GB 50~100 W RTX 3060(ノートPC用)


RX 6700 無印

新情報がもう出てこないので折りたたみ 3月下旬に、6700無印のパッケージ画像が(誤って)公開されて以来、6700無印に関する情報がストップしてしまっている。
5月になると、未発表Radeonのリーク情報は、6700無印に代わってRX6600(XT)を中心に出回るようになり、そしてとうとう、6700無印を差し置いて6600XTが先に登場してしまった。
これらの状況から察するに、6700無印は発売中止に追い込まれてしまったのだろう。

推測に推測を重ねるが、6700無印の発売中止の理由として、自分なりに考えた。
さらに、6月下旬には、AMDの公式ドライバ内にRX 6600 無印・XTの記述が見つかったと報じられたものの、逆に6700無印が全く写っていないことも、発売中止の疑惑に拍車をかけることになった。それにしては、公式発表済みの6700Mの記述もないのが変だが(6800M・6600Mはある)

VRAMの量について(クリックで展開) ところで、上記のパッケージ画像にも写っているが、6700無印のVRAMは6GBになるらしい。しかし、6GBというのはちょっとおかしいのではないかと思う。
まず、競合のRTX3060無印が12GB積んでいて、しかもAMD自身が6700XTの発表時に「WQHDでは8GB以上ないと足りないぞ」とも宣伝している。
Navi 21を使用した、6900XT・6800XT・6800無印の3つは、どれも4Kターゲットだった。6700XTのすぐ下、6700無印がいきなりフルHDターゲット、というのは急すぎて考えにくい。WQHDターゲットは6700無印でも維持されるだろう。
そんな6700無印が、6GBまで落としたりしたら、前述の宣伝が嘘になりかねない。6700XTでは、OEMが勝手に6GBまで削ったりできないようにしていたたため、尚更である。
また、下記の6600はVRAMを8GB搭載するといわれており、そうなると搭載量の序列が崩れることになってしまう。[6700XT]12GB→[6700]6GB?→[6600XT]8GB
6GBモデルと12GBモデルの2モデル体制で売り出すという可能性もあるが(RX480や5500XTが4GB・8GBの2モデル体制だった)、とにかく6GBだけというのはやめていただきたい。

余談だが、6700Mのスペックが興味深いことになっている。
6800Mは6700XTのスペックを踏襲しているが、6700Mは同じNavi 22であるにもかかわらず、CU数だけでなくInfinity Cache・VRAMまで減らされている。(それぞれ80MB・10GB、おそらくバス幅も160-bitだろう)
ノート向けとはいえ、このような数字は過去のリークに現れておらず、ちょっと謎である。
開発中止でない場合の想定スペック
GPUコア Radeon CU バス幅 Inf.C. VRAM TBP MSRP
(四捨五入)
性能から見た
適正価格(税込)
競合GeForce
Navi 22 XL RX 6700 36 192-bit 96 MB 6or12 180 W $ 400 5.0万~6.0万 円 RTX 3060
結局、Navi 22を採用したデスクトップ向けグラボは、RX 6700 XT唯一つということになってしまった。Navi 22版Radeon PROも用意されていない。

RX 6600 無印

もともと6600無印は、同XTと同時に、8月11日に発売されると報じられていたが、その直後、無印の発売は9月以降に延期されるという、前述の内容を否定する噂が出現した。
その噂は本当になり、XTは7月30日に正式発表されたのに対し、無印についてはノータッチに終わってしまった。

そして10月13日、XTから遅れること約2ヶ月、ようやく6600無印がお披露目となり、翌日に販売開始となった。
MSRPは330ドルで確定した。元々300ドルになると報じられていたが、XT(350ドル→380ドル)同様に値上がりしてしまった。
やはり、200ドル台の手軽なRDNA2は、RX6500(XT)まで待たされることに変わりはない…
ところが、実売価格は最低でも4万円どころか5万円台に達し、高いものでは7万円を超えるものも。アメリカでも500~600ドルが当たり前になってしまっている。
とてもじゃないがフルHD向け製品としてはあまりに不釣り合いな値段のため、人気は高くない模様。
(330ドルというMSRP自体も、個人的にはバカげていると思うのだが・・・XTでもそうだったが、フルHDで300ドルを超えるのはモラルに欠ける)

また、AMDの公式ベンチマークでは、GeForce RTX 3060や2060と戦っており、3060に対して勝ったり負けたりしている。
この結果を見るに、AMDは本当はRTX3050Tiと戦いたかったのではないかと思われる。
だがNVIDIAがデスクトップ向けに3050Tiを解禁していないせいで、仕方なく3060と戦うハメになったのだろう。

なお、同じNavi 23のカットダウンチップを採用する製品としては、すでにRadeon Pro W6600が登場済みであり、スペックもだいぶ似通っている。
GPUコア Radeon CU バス幅 Inf.C. VRAM TBP 競合
Navi 23 XL? Pro W6600 28 128-bit 32 MB 8 GB 130 W ?

RX 6500 XT・RX 6400

これまでのリークや噂を振り返ると・・・

◇5月13日: AMDが未発表GPUチップ「Beige Goby」向けのLinux用ドライバーを公開、Locuza氏がその一部スペックをリーク

https://northwood.blog.fc2.com/blog-entry-10918.html
Locuza氏いわく「どうやらNavi 24のことらしい」とのこと。
※縦スクロールで閲覧可能

Oh interesting, Beige Goby appears to be Navi24.
It just has 1 SDMA engine, usually dGPUs have 2, 16MiB Infinity Cache/Last Level Cache.
128KiB L1$ is shared under 4 WGPs/8CUs.
1MB L2$.
1 Shader Engine with 2 Shader Arrays would only result in 8WGPs/16 CUs = 1024 Shader Cores. https://t.co/zJ9cbAexis

— Locuza (@Locuza_) May 12, 2021
ディスプレイエンジンやエンコーダなどの機能がNavi 23よりも削られているという事実も明らかになった。

◇7月21日: coreteks氏がNavi 24の登場時期をリーク

https://northwood.blog.fc2.com/blog-entry-11005.html

Quick FIY

➡️ 6600 Non-XT September/October
➡️ Navi24 end of this year

— coreteks (@coreteks) July 20, 2021
これが本当ならば、RDNA2の解禁から1年以上かかって、ローエンド製品が現れることになる。

これほど小規模なGPUは、2017年のPolaris 21(RX560)以来、4年ぶりとなる。AMDは、ハイエンドからローエンドまで、すべてをRDNA2で染め上げるつもりなのかもしれない。
規模からしてAPU向けではないかと考えたくもなるが、これでもdGPUとして作っている、というのだから驚きである。
dGPUということであればノートPC向けと考えられるが、もしデスクトップ向けにも出てくるとしたら、RX560・550以来となる、補助電源不要な製品になるだろう。

しかし残念なことに、TBP(消費電力)に関しては悪い噂が流れ始めている。

◇10月22日: YouTuberのMoore's Law Is Dead氏がNavi 24の消費電力について発言

https://www.youtube.com/watch?v=bCitvluqTlA
https://northwood.blog.fc2.com/blog-entry-11125.html
同氏は、Navi 24のTBPが最大で120Wに達すると伝えている。
Navi 24のようなGPU規模で通常想定されるのは、75W以下の低消費電力のはずだが、どういうわけかNavi 24は100Wを超えてしまっている。
こうなった理由としては、今後出るであろうRTX 3050 Tiや、Intel ARCに対して競争力をつけるためらしいが・・・

5000シリーズのときも、5500XTどころかそれよりも下の5300(OEM限定)ですら100W必要だった。AMDが補助電源なしグラボの開発に対してやたら消極的なのは、一体何なのか?
(はっきり言って、デマであってほしい。ローエンドの製品にそこまでの性能や競争力が必要とはとても思えない。)

◇11月20日: 遠坂小町氏が未発表Radeonの製品名と、そのVRAM量をツイート

※縦スクロールで閲覧可能

😉😉😉
RX 6500XT.
RX 6400.

— 遠坂小町@Komachi (@KOMACHI_ENSAKA) November 20, 2021

GDDR6 4GB🤔https://t.co/9wt67BnnKi

— 遠坂小町@Komachi (@KOMACHI_ENSAKA) November 20, 2021

N24っぽい?イイネ!

— 遠坂小町@Komachi (@KOMACHI_ENSAKA) November 20, 2021

型番までリストされてるわけだし、まあ多分出る。いつ出るかは知らないけれど。

— 遠坂小町@Komachi (@KOMACHI_ENSAKA) November 20, 2021
ついに、ついに6600無印より下の製品名の情報が出現した。
情報源は明かされていないが、ツイートから得られる情報は以下の通り。 以上の情報をまとめると、今のところ推測されるラインナップはこんなところか。
GPUコア Radeon CU バス幅 Inf.C. VRAM TBP MSRP
(四捨五入)
性能から見た
適正価格(税込)
競合GeForce
Navi 24 XT RX 6500 XT 16 64-bit 16 MB 4 GB 90~100 W $ 200~250 2.0万~3.0万 円 RTX 3050
XL RX 6400 8~12 64-bit 16 MB 4 GB 60~75 W $ 100~200 1.0万~2.0万 円 RT 3030?
▼(参考)5000・500シリーズのラインナップ抜粋
Navi 14 XTX RX 5500 XT 22 128-bit なし 4or8 130 W $ 170(4GB版) - GTX 1660
XT RX 5500 ※ 4 GB 150 W [OEM専用] - ?
XL RX 5300 96-bit 3 GB 100 W [OEM専用] - GTX 1650
Polaris 21 XT RX 560 16 128-bit なし 2or4 60~80 W $ 100 - GTX 1050
XL RX 560(D) 14
Polaris 11 (Baffin LE) RX 550 10 128-bit なし 2or4 60 W $ 80 - GT 1030
Polaris 12 (Lexa PRO) 8 50 W
※5500無印: OEM限定。とはいっても、8GBモデルが無いという点以外は、XTの定格と同じ仕様なのに、なぜかTBPが高い。
6500XTのTBPについてだが、Moore's Law Is Dead氏の120Wという主張だと、すぐ上の6600無印(132W)に近すぎることになってしまう。
そのためこの表では、「補助電源こそ必要だが100Wは超えない」と想像してみた。

ただ、価格が少し厄介だ。すぐ上の6600無印が330ドルだったせいで、6500XT・6400もそれに引っ張られるのではないかと思い、予想価格の推測が難しくなった。
こんなローエンドに200ドル台も払う人なんているのか・・・?

なお、前世代の5500XT(22CU)の後継であると考えると、CUが若干減ってしまうが、そこはRDNA2の演算効率の良さや、Infinity Cacheでまかなうのだろうか。